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■賃貸住宅の消費税節税法もいよいよアウト?

 報道によりますと会計検査院が財務省に対して賃貸住宅に関する消費税節税法について改善を要求しているのだそうです。その節税法の内容は、賃貸住宅を建てたり購入した場合に自動販売機などを設置して売上高を計上し、その住宅取得費用に含まれている消費税額を還付してもらおうというもの。もちろんこの手法を使うためには建物を購入するタイミングとか税務上の届出の準備とかいろいろな条件を整える必要があるのですが、この手法を使うか使わないかの違いだけで簡単に数百万円の差がでるものです。

 この節税法はとてもポピュラーなもので、税務署はもちろん税理士にも広く知られている手法です。ただ本来消費税の計算上控除することができないはずの賃貸住宅購入時の消費税がちょっとした課税売上高を計上するだけで控除できてしまうという点が、元々の課税の意図からして不自然に見えるので以前より問題視されていました。数年前の税制改正では見直しが入るのではないかと言われていましたが、見直されることなくそのまま来ているものです。現行の消費税法においてはこの節税法は規制されておらず、税理士を含めた専門家の多くが首を傾げながらも完全に合法的なのでやっているというのが実状でしょう。

 こういった消費税にかかる問題点は、20年ほど前に消費税を導入する際に納税者からの反発を和らげるために設けた様々な特例が原因になっているという気がしています。そのために制度上多くの歪みが生じており、今回の節税法の他にも簡易課税制度という税額計算方式を選択することによる節税額も全体で見れば相当なものになるはずです。

 簡易課税制度は売上高さえ算出できれば営業する業種に応じて自動的に消費税額を計算できるものなのですが、これも導入当時における小規模事業者からの反発を弱めるための施策だったと思います。しかも簡易課税制度は基本的に本則計算よりもかなり有利な経費率になっていますので、こちらを選ぶことができれば相当な節税ができることも可能でした。

 しかしそもそも記帳や決算書が整っていなければ所得額が計算できず確定申告できないはずですから、その決算書から科目ごとにでも課税仕入高を拾っていけば簡易課税制度など用意しなくてもずっとましな精度で消費税の申告を行うことだってできたはずなのです。それなのに消費税の計算だけみなし経費率で計算して税額が少なくなる方策をわざと用意していたあたりはいかにも「とりあえず消費税だけは適当な金額でもいいから申告させないと」という導入当時のやっつけ的な面が見えます。

 しかも現在はパソコン会計も広く普及していますし、決算書や記帳もそれなりに整ってきているように見受けますのでこういう過渡期的な制度は課税の公平の見地からもどうかなと思うところがあります。また消費税にはこういった合法的な節税法がいろいろと存在し、その節税額も決して少なくなかったので、その適用を誤った税理士に対する損害賠償問題も多数生じています。

 消費税が日本社会に導入されてもう20年が経過し、これからの日本社会において消費税の存在はますます大きくなっていくだろうと推察します。もう日本社会で消費税は広く認知され納税義務についても広く理解されているのですから、将来のことも見据えてそろそろ消費税に関する税制を抜本的に見直す時期にきているのかもしれません。

 そうやって消費税を申告・納付する事業者間での不公平感が少なくなるようになっていけばより良い税制になっていくのではないかと感じます。

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