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■賃貸不動産の建築が活況

 相続対策として、賃貸不動産の建築が増えているという記事が9日付の日経新聞に掲載されていました。来るべき相続税増税を見越して、相続税の対象となる資産の金額を減らして、相続税を節税しようというのが狙いのようです。

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 実はこの手法は以前からとてもポピュラーなもので、聞くところによりますと、バブル華やかなりし頃に流行ったやり方だと聞いています。しかしこの手法、最近ではすっかり廃れてしまった節税法であると言われています。

 記事に記載されている例を見ていただければ、確かにこの手法を実践しますと相続税の対象となる資産の額1億円から1,200万円に大幅に減らすことが可能です。このようにできれば相続税は大きく減らすことができますが、この節税法には一つだけ大きな落とし穴があります。

 それは「1億円の借金が残る」という点です。この節税法を行えば、確かに相続税の対象となる資産の額は1,200万円に減りますが、1億円の借金を抱えることになります。一方でこの節税法を行わなければ、確かに多くの相続税はかかりますが、無借金です。

 もちろん建築した賃貸不動産の収入で借金が返済できるのであればそれほど大きな問題はないかもしれませんが、不動産所得に対する所得税負担も新たに発生する可能性も高いです。実は借金により賃貸不動産を建築する場合には、借入額にもよりますが、多くの場合は税金の計算上は大変儲かっているように計算されてしまうにもかかわらず、お手元の資金繰りは大変苦しいケースがとても多いのです。

 バブルの頃にこの節税法に飛びついた皆さんが、その後の家賃低迷、借金の返済負担の重さに泣いておられる事例をいくつも見聞きしています。最悪のケースは「家賃が減った、借金が返せない、物件を売ろうにも買い手がいない」という三重苦に苦しむことです。本当にこうなってしまいますと、どうしようもなくなってしまいます。

 、この手法については、長期的(20年~30年程度)な家賃の推移も考慮に入れてよほど慎重に検討しなければ、かえって将来その不動産を相続する相続人さんたちに大迷惑をかけることになりかねません。新聞の記事によりますと、その不安感を低減させるために住宅メーカーが家賃収入の保証を行うようですが、長期的に少子化の傾向が続き不動産賃料が下落することが予想される中で、いつまで当初の家賃保障を行うことが可能なのか、そこは十分考慮する必要があると思います。

 入居される方々は新しくて綺麗な物件、それも駅近などの便利な物件を求めていますので、賃貸物件の築年数が増えて立地条件もそれほど良くない場所であれば将来の家賃はオーナーさんの想像を超えて激しく低下していくのが実状です。古くなった物件に入居者を集めるためには改修も定期的に行わなければならず、そのための費用負担も相当重荷になります。

 確かにこの手法を使えば相続税の節税には役立つと思いますが、相続税だけが安くなればご家族の皆さんがハッピーになるとは限りません。このような節税策を検討なさる際には、ぜひそのメリット・デメリットを慎重すぎるくらいに検討した上でご判断いただくのが良いと思います。

 「相続税がそんなに減らせるのか!そりゃいい!」と、この節税策に飛びついてみたものの、結果的にこの節税策を提案した住宅メーカーと銀行さんだけを儲けさせるだけに終わってしまっては元も子もありませんので、ぜひともよくよくご検討下さい。

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