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■孫の教育資金、贈与税の非課税に

 政府が緊急経済対策として、祖父母が孫の教育資金を拠出した場合に、孫1人あたり1,500万円まで贈与税を非課税とする方針を固めている、と報道されました。

 教育資金には多額の費用がかかることもあり、これを祖父母が拠出した際に贈与税を非課税とすることによって、高齢者が所有する金融資産の世代間移転を進めることが狙いのようです。

 孫の教育資金、非課税に=雇用促進減税も実施へ―政府

 もちろんこれはある程度の資産をお持ちの祖父母を前提としている話ですので、富裕層優遇との批判を受けかねない改正案ですが、高齢者が保有する資産を積極的に次世代、またその先の世代へと移転させて消費させるためには、こういった施策が重要になってくるのでしょう。

 そういえば、麻生財務・金融担当大臣が総理大臣だった時に、高額の資産を購入するための資金の贈与を親などから受けた時に贈与税を非課税とする私案を話していたことがありましたが、それがこのような形に姿を変えて実現されることになったのかもしれません。

 ただ、現実的な面から見てみますと、実際には親がこの教育資金を負担することがしんどい場合には、現状でも祖父母が支援していることは多々あるのではないかと感じています。その場合でも、扶養義務者間における生活費・教育費の支援であるとして、祖父母が孫の親(=祖父母から見て子供夫婦)の代わりに負担した教育費は贈与税の非課税と一般的には考えられているのではないでしょうか。

 もちろん今回の改正案は、そういうケースとは異なり、将来の孫の教育資金拠出を見越して祖父母が早めに教育資金を孫名義の口座に多額の資金をプールさせておく場合や、一括で教育資金を拠出するような場合に贈与税を非課税とすることをメインに想定したアイデアなのだろうと思います。

 一方でこの非課税案は、当然ながら教育資金に使われたという証拠があってこそのものと思われますが、そうであれば早く資金を移転させようが、孫がお金のかかる学校に入学してから負担しようが、結局は実際に教育資金として消費されるまではどこかに資金はプールされておかなければならないわけです。そうであれば、早期に祖父母から孫に資金を移転させても経済対策としての意味はあまりない気もします。

 また通常は孫の教育資金は孫の親が負担するのことが一般的ですから、なぜ「祖父母が孫に教育資金を贈与」する場合を非課税とするのか、不思議に思う点もあります。こういう場合でしたら、祖父母から孫に対する贈与、というより、現実的には祖父母から子(孫の親)に対する贈与、という気もしないでもないわけです。

 そして事前に1,500万円という非課税枠を使って贈与した資金が仮に教育資金として消費されなかった場合にどういう扱いになるのかという点もとても興味があります。もし余っても非課税として扱われるのであれば、現実的には祖父母から孫に対して1,500万円までの金銭贈与を行った際には用途を問わず非課税、という若干変な(金持ち優遇の)扱いになってしまいます。

 ただ、もちろん相続時清算課税制度と同じように、孫が大学に入る前に祖父母が亡くなってしまう場合に相続税の負担があるような場合と比較すると、相続税対策として教育資金を非課税で早期に贈与させる意味は大きいでしょう。だからこそ「祖父母から孫」への資金贈与が条件となっているのかもしれません。

 ですので、実際問題としてどのようにこの制度が運用されるための条件が設定されるのか大変興味があるところですが、非課税で世代間の資産移転を早める対策を取ることは消費者の精神面において経済を刺激するためにはよい制度ですので、その方向でよい制度として詰めていってもらえるととてもありがたい話だと思います。

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