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■役員退職金について

 当ホームページを訪れになられる方の中に役員退職金をキーワードにして来られる方が多いようなので少し役員退職金について書いてみます。

 私が世の中の全ての事例について精通しているわけではないので、あまり多くのことを語ることはできませんし、そういった解説につきましてはこの分野を専門に研究なさっておられる方々の専門書籍などにお任せしたいと考えますが、このような役員退職金の損金算入可否に関する質問をお持ちの方々の中には、実際には実権を離さないで役職だけ会長などになって多額の役員退職金を支払いたい、とお考えの向きが多いのではないかと推察します。

 確かに法人税法基本通達9-2-32(役員の分掌変更等の場合の退職給与)では

「・・その役員としての地位または職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められることによるものである場合には、これを退職給与として取り扱うことができる。」

と書かれていて、その例示として

(1)常勤が非常勤になったケース
(2)取締役が監査役になったケース
(3)分掌変更等によって給与がおおむね50%以上減少したケース


が挙げられています。

 よくご相談いただくケースは「来年あたり少し利益が出そうなので今の代表者を会長にして退職金を支払いたいんだけれども」といったものですが、大抵は会社の経営権を握ったまま会長になるケースが多いのです。

 そこで皆さんお考えになるのは先ほどの例示の(3)を利用して、会長になられる代表者の給与を半額以下にすれば大丈夫だろうというものです。こういう形式要件さえ満たしておけば損金算入は必ず可能、と指導する専門家も時々おられるようですが、形式はあくまで形式であって、大切なのは「役員退職の実態」なのです。

 代表取締役を登記上外れて会長に退き給与を半分にしたとしても、それはあくまで「形式上」のことであって、実際には経営会議に参加して意見を述べ、社内の全ての決裁権と人事権を握っているのであればそれは「実質的」には代表者を退いたとは言えないわけです。

 昨年の長崎地裁での判決(当事務所通信「役員退職金損金算入に関する判例」ご参照)ではこれらの例示に合致していなくても役員退職金の損金算入が認められたケースですが、その理由は「その役員に退職したという実態が伴っていた」からなのです。

 これは考えてみればごくごく当然のことであって、形式がどうであれ実際に役員が退職しているのであれば退職金が損金算入できるのは当たり前なのです。ですから「形式」はあくまで「形式」であって、大切なのは「本当に現在の役職から退いたのかどうか」という「事実関係」にあるわけです。

 そういう面から見ましても役員退職のための事実関係をきっちりと整えておかなければ後日の税務調査において課税局と意見が異なることになる恐れがありますが、大体こういった役員退職金の支払を検討するケースではその支払額もかなりまとまった金額になるはずです。

 もし仮にその際に役員退職金が損金不算入とされますとかなりの税負担増となってしまいますので、役員退職金の支給を検討する際には給与の減額や役職の変更といった単なる「形式」にとらわれず、「役員退職の事実」の有無について十分な注意を払う必要があると考えます。
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